コンテンツマーケティングの需要もあり、WordPressでWebサイトやブログを運用する人が増え続けていますね!
日本では、他のCMS的サービスとして日本語でサービスが展開されているJimdoやWixなども人気ですが、SEOとの親和性、豊富なテーマやプライグインに加えてデファクトスタンダードとしての圧倒的なエコシステム(生態系、経済圏)があります。
その為、WordPressのシェアは一貫して増加傾向にありw3techsによれば、全Webコンテンツの30%をホストしているそうです。
ASPサービスとしてサーバー運用まで任せてしまえるJimdoやWixと違い、自分で環境やデータの保護に責任を持たなければならないWordPressは本格的に運用を始めるとなると以下のようなトラブルに遭遇する可能性が出てきます。
ビジネスで使う場合、いざという時にバックアップや復元ができないと、時間をかけて育てたサイトのデータが消滅したり、ビジネスに深刻なダメージを与える可能性が出てきます。
そうならない為に、本格的な企業サイトは本番環境とは切り離された試験用の環境や、複数のサーバーで冗長構成をとり、段階的に適用するなどの手段を用います。
しかしながら、スモールビジネスでは専門的過ぎたり、費用が掛かり過ぎて現実的ではありません。
そこで、本記事では本番環境とは別に、手元のPCにWordPressローカル環境を構築して、バックアップと復元の手順を確認したり、事前に検証を行う方法を解説していきます。
InstantWP 5系のインストール方法と使い方
まずは、手軽に手元のパソコンで動作するWordPressの環境を構築できるInstant WordPress(InstantWP 5)を利用して実験環境を作成していきましょう。
メモ
Windows10環境では、執筆時点の最新版となるバージョン5.3.6は正常に動作しなかった為、メインダウンロードリンクからではなく、アーカイブから5.3.4を取得しました。
最新版が動作しない場合は5.3.4を試してみましょう
InstantWPのダウンロード
InstantWPのサイトより、お使いのPCもしくはMacに対応したZipイメージファイルを取得します
アーカイブのダウンロード方法
InstantWPのSetup
ダウンロードしてきた「IWP-v5.3.x-Win.zip」ファイルをインストール先とする任意のフォルダ(トラブル防止の為日本語名は含めないようにしましょう)へ解凍します。
InstantWPを簡単に起動できるように、フォルダの直下にある起動用バッチファイル「Start-InstantWP.bat」を必要に応じて、ショートカットをデスクトップへ作成してもよいでしょう。
InstantWPの起動
起動用バッチファイル「Start-InstantWP.bat」をダブルクリックなどにより実行します。
Windowsでは初回実行時、下記のWindows Defenderに対しての許可を求めるダイアログが表示されることがあるので「アクセスを許可する」を選択して許可を与えてください。
コンソールと共に起動インジケーターが表示され、しばらくすると起動画面が表示されます。
- WordPress FrontPage:WordPressのトップページを開く
- WordPress Admin:WordPressの管理画面を開く
- Themes Folder:テーマのフォルダを開く
- Plugin Folder:プラグインのフォルダを開く
- MySQL Admin:MySQL管理ツールのphpMyAdminを開く
- Help:ヘルプ(英語)
InstantWPの設定(日本語化など)
コントロールパネルの「WordPress Admin」ボタンを押下するとWordPressのログイン画面が表示されます。
- http://127.0.0.1:10080/wordpress/wp-login.php
- 「Username : admin, Password : password」
ログインすると、下の図のように英語表記でダッシュボードが表示されます。
メインメニュー「Settings -> General」を選択し、「Timezone」を「Tokyo」に変更「Site Language」を「日本語」へ変更して「Save Changes」で保存します。
保存が完了すれば日本語表記へ変更されているはずです。後は、WordPress本体やテーマ、プライグインの更新を行い、お好みに応じて「日付のフォーマット」「時刻フォーマット」を設定します。
初心者でも簡単!UpdraftPlus Backupでバックアップ、復元する方法
日本国内では「BackWPup」の利用者が目につきますが、よりモダンでワンタッチでバックアップと復元まで行える「UpdraftPlus Backup」の人気が高まっています。


UpdraftPlus Backupのインストールとセットアップ
まずは、UpdraftPlus Backup Plug-inをインストールしていきましょう。
プラグイン->新規追加で検索ボックスに「updraft」と入力して、検索結果よりUpdraftPlus Backup Plug-inをインストールしましょう!
インストールが完了すれば、メインメニューの設定に「UpdraftPlus Backup」のメニューが追加されているので選択してプラグインの設定画面に移動します。
「ファイルバックアップスケジュール」と「データベースバックアップのスケジュール」の実行スケジュールと履歴を何世代保持するか設定します。
「ファイルバックアップ」は主に、投稿や固定ページで追加した画像やファイルが該当し、「データベースバックアップ」は投稿や固定ページのテキストなどのコンテンツが対象となります。
運用の初期には、バックアップサイズは小さくても画像が多い運用の場合は特に「ファイルバックアップ」のサイズが大きくなります。そのため、契約しているレンタルサーバーのディスク容量の空き状況を見ながら実行スケジュールと保持する世代数を設定してください。
バックアップがレンタルサーバーのディスク上に残されても、レンタルサーバー側のミスでバックアップを含めてデータが無くなる可能性は0%ではありません。
「UpdraftPlus Backup」は無料でもクラウドストレージにバックアップの複製を作成できるので、クラウドストレージの契約に余裕がある方は連携するように設定しておけばさらに安心です!
自動スケジュールの実行タイミングを任意の時間に設定するオプションはプレミアム契約が必要となります。無料プランの場合、保存を実行したタイミングが起動時間となるようなのでアクセスの集中する時間を割けて保存するように意識しましょう。
バックアップと復元の方法を動画で解説
通常投稿のバックアップから復元の流れの確認に加え、初心者が遭遇すると不安になるプラグインの不整合による「http status 500 Internal Server Error」からの復旧の手順も解説しています。
壊しても怖くないInstantWPの環境で練習しておけば、本番環境で作業する場合も自信を持って行えるのでよく理解できていない方は試してみることをお勧めします。
不明な点や、追加で説明してほしい要望などがありましたらコメントや問い合わせよりメッセージください!